アルテミス [ギリシャ神話の世界]

アルテミス
Artemis

神格、別称
月の神
狩猟、純潔の神
ローマ名:ディアナ
英名:ダイアナ
系譜
父・ゼウス
母・レト
兄弟・アポロン
異母兄弟:アテナ、アレス、ペルセウス、ヘパイストス、ヘラクレスなど
アルテミスはゼウスとレトの間に生まれた女神で、一般的にはアポロンの双子の妹されますが、先に生まれて母・レトの為にアポロンが生まれてくるのを助けたという話もあり、こちらの話に従う場合は姉という事になります。
また、レトが2人を妊娠した際には巨人に襲われるなど大変な苦労したという話もありますが、これはゼウスの正妻であるヘラの嫉妬による妨害だとされており、アルテミスが出産を助けたというエピソードもこのような事情から生まれたと考えられています。

アポロンとアルテミスはともに弓の名手として知られていますが、アポロンが黄金の弓矢を用いる事に対して、アルテミスは銀の弓矢を用い、その弓矢を使った狩猟の腕は男神さえも圧倒するとされ、実戦においても巨人との戦いではギガンテスの一人を弓で射殺すなどの武勇伝も持っています。
このようにアルテミスは男性のような一面も持っていますが、双子の兄妹であるアポロン同様に女性らしい美しい顔を持っていたとされています。しかし、男性を近づける事はしなかったようで純潔の神らしく永遠に処女である事を誓っており、従者であるニンフ達にも同様の誓いを求めています。
この処女神としての誓いは厳格なもので、この純潔の誓いを破り、子を身籠ったカリストというニンフは熊に姿を変えられました。その後、カリストは成長した息子・アルカスに射殺されそうになりますが、事情を知っていたゼウスが哀れに思い、彼女を天に上げて大熊座とし、息子のアルカスは牛飼い座となりました。

尚、アルテミスは感情的になると手がつけられず、水浴中に裸を見られた際には怒って相手を鹿の姿に変え、猟犬に食い殺させたり、母を侮辱したニオベの子供達を射殺したなど、残虐な話も伝わっています。しかし、このような側面がある一方、優しい森の守り神としての側面も持っており、先ほどの話と合わせてかなり両極端な性格を持つ女神だと言えるでしょう。
また、アルテミスという名前はギリシャ語源ではないと言われており、元々はギリシャの先住民族の女神だったのではないかという説が有力です。